2018/1/11の夜から24時間、私ふくめ3人のチームでPOPPO SHOOTER 2019というPC向けブラウザゲームをつくりました。
節分にちなんで(?)、鳩が豆鉄砲を打ちながら鬼を倒すというゲームです。遊び方はゲーム画面右下の「?」ボタンで確認できます。
いつも開発を始める前に全員で30分程度前回の振り返りをするのですが、1カ月以上間が空くことも多く、あまり当時のことを覚えておらず毎回ちゃんと振り返れていないので、宣伝を兼ねた備忘録として
- よかったこと
- よくなかったこと
という観点でこの記事にまとめておきます。
よかったこと
「ゲームらしさ」があるゲームを作れた
ゲームジャムをするとき、「新しいゲーム性」のようなものを追い求めてしまいがちで、その方向で企画を進めた結果、理解不能なゲームが爆誕してしまっていました。
それはそれで楽しく開発できていたのですが、たとえばsun-maはプレイしてもらった時にファインアートっぽいという感想をもらったりしていて、ゲームの体裁をとってはいるが「ゲームらしさ」が足りず、たくさんの人にプレイしてもらうのは難しいと感じていました。
今回は他人がプレイしている様子を眺めているだけでもどんなゲームなのかわかりやすく、ストレートに「ビデオゲーム」として多くの人に受け入れてもらいやすいものになったと思います。逆に今までの狂った感じは鳴りを潜めてしまった感があり、少し寂しい気もします。
今年はいままでより遊んでもらいやすいゲームをリリースしていきたいと考えているので、我々の持っているクレイジーさや、一晩で作るという勢いをもとにした面白さも保ちつつ、「ゲームらしさ」のあるゲームをつくっていきたいです。
ビジュアルのクォリティが高かった
今回は全体的にビジュアルのクォリティが高く、3Dモデルはもちろん、ロゴやUIも含めゲーム画面のトーンに一体感がありました。これも「ゲームらしさ」に一役買っていると思います。個人的には3Dモデルは今までつくったゲームの中でも一番気に入っています。アーティストのshelf703がいい仕事をしてくれました。
企画が決まるのが早かった
毎回ゲームの題材(どんなキャラクターを出すのか、どんなゲーム性にするか、どのプラットフォームで出すのかなど)を決めるのにかなりの時間を割いています。
どんなゲームを作るのか明確なゴールがない状態で作るのは無理なので、時間がかかることは許容せざるを得ないのですが、できればその時間を減らして開発にかける時間を増やしたいと思っています。
今回の企画は、キャラクターやゲーム性については事前に面白そうだと雑談していた案をベースにしたので、いつもよりスムーズに決められました(が、事前に決めておくのは「24時間」ではないのでズルではないかという気もします)。
操作説明を用意できた
いままでのゲームは「遊び方がわからない」という指摘がそれなりにありました。操作説明を用意しようとは思っていましたが、ゲーム自体の完成を優先して後回しにしていました。
今回は時間切れになっても開発を続けていたので、ついでに操作説明も用意しました。
今回のゲームの操作方法はまあまあ複雑ですが、最低限の操作説明は用意したので、まったく遊び方がわからないということはなくなったと思います。
また、今までは操作説明をどんなクオリティで用意するかという部分が曖昧で、それなりにリッチなものを想定していたのですが、単なる文字情報でも用途的には十分で、用意するのに大した時間がかかるわけではないことがわかりました。今後は最後の30分で用意できるでしょう。
よくなかったこと
24時間では完成しなかった
「24時間で」と始めに書きましたが、実際には対外的に発表できるようなクォリティに持っていくために4時間程度追加で開発しています。
自分たちで決めているルールなので絶対に守る必要があるわけではないのですが、むしろ自分たちで決めたからこそしっかり守っていきたいです。
24時間で完成できなかった理由としては
- 睡眠時間をとりすぎた
- メンバーが疲れ気味だった
- 比較的リッチなゲームを作ろうとした
が大きいと感じています。睡眠時間を減らすとかえって開発効率が下がると思いますし、メンバーの状態については運なので、これらに直接対処していくのは難しいです。
ゲームの機能はこれでもかなり削ったのですが、もっと上手に時間をつかえるようにしたいところです。
作業内容が把握しにくかった
いつもGithubのProject機能を使って、カンバンで開発の進捗を管理しています。
カンバンにカードを追加するとき、今までは比較的細かくタスク単位で追加していたのですが、作業しにくければカードを分割すればいいということで、今回は機能単位で複数のタスクが含まれるカードを追加していきました。
どういうモチベーションでそのように方針を変更したのか忘れてしまったのですが、今回のやり方だと、あるカードに含まれているタスクのうちどれが完了しているのか確認するのが大変で、作業を進めていく際に次に何をするのかを把握しづらかったです。
特に開発終盤はあまり頭が働かず、複数のタスクが含まれるカードを分割している余裕がないので、分割前提でカードを追加するなら、そもそも分割しておいたほうがやりやすかったかもしれません。
リリース直前までビルド済みのゲームを起動しなかった
残り3時間ほどになった頃、そろそろデバッグするかということでWeb向けにビルド済みのゲームを起動してみたところ、メモリ関連のエラーが発生してデバッグどころかプレイできないという問題が発覚しました。結局理由は不明なままその後のビルドではなぜか直ったのですが…。
Web向けビルド以外では問題が起きなかった可能性もありますが、ブラウザで気軽に遊べることはそれなりに大事だと思っているので、もう少し早く確認しておけばよかったです。本格的に開発に入った時点で残り時間が少なかったとはいえ、リリースが近づいてからビルド結果を見てみてエラーになっていたのは少し焦りました。
所感
反省点はそれなりにありますが、POPPO SHOOTER 2019というタイトルや画面の雰囲気、ゲームとしてのとっつきやすさなどはかなり良くできたと感じています。
それから、個人的にハトがかなり好きなので、ハトが出るゲームがつくれて満足しています。ぜひ遊んでみてほしいです。
宣伝
開発の様子はメンバーのnoir_neoのTwitchで配信していました。配信からまだアーカイブがみられます。次回以降のゲームジャムも配信するので、よければフォローしてください。
また、今回参加したメンバーで24時間ゲームジャムをするのは8回目で、過去の作品についてはnoir_neoが紹介してくれています(この記事で紹介されているゲームには私が開発に参加していないものもあります)。過去作品も興味があれば遊んでみてください。